これはヒトの場合・・・・です。すべての動物に当てはまるわけではありません。
参考程度にとどめておいてくださいね♪

赤文字のところは動物のことです。
特徴など 欠乏症 過剰症
ビタミンA 抗癌作用がある 夜盲症(暗いところで見えにくくなる)
眼球乾燥・皮膚乾燥・角膜硬化・多数のにきび
<発育期>成長停止・知能障害
<幼児>関節痛・長管骨肥厚・脱毛
・急性中毒では脳圧亢進症状
(頭痛・吐き気・嘔吐・意識レベルの低下)
・慢性中毒では脳症・骨硬化
ビタミンB
(チアミン・アノイリン)
炭水化物の代謝に関与 脚気・むくみ・神経炎・循環障害
Wernicke脳症(今ではほとんどない)
なし
ビタミンB
(リポフラビン
・ラクトフラビン)
・動物の成長を促進
・補酵素としてアミノ酸・脂質・炭水化物の代謝に必要

*薬物のオーレオマイシン、クロラルフェニコール、クロルプロマジンはB2の代謝を阻害する
口角炎・口唇炎・口内炎・舌炎
眼に灼熱感・羞明・異物感がおこり、角膜血管新生がおこる。
*ビタミンB2欠乏症は「アリボフラビノーシス」ともいわれる。
なし
ビタミンB
(ピリドキシン)
たんぱく質代謝に関連が深い

*薬物のイソニアジドはB6と拮抗する作用がある。
食欲不振・悪心・嘔吐・脂漏性皮膚炎・口唇炎
口角炎・舌炎・定色素性小血球貧血
多発性末梢神経炎・けいれん
なし
ビタミンB12
(シアノコバラミン)
胃全摘出術後、欠乏症になるおそれがある。 悪性貧血 なし
ビタミンC
(アスコルビン酸)
アミノ酸のチロシン・フェニルアラニンの代謝およびコラーゲンの合成に関与。
体内で合成できない。
(
犬はビタミンCを体内で合成できる
壊血症 なし
ビタミンD ・紫外線に当たると皮膚にでき、主に肝臓に蓄えられる
・腸管からのカルシウムの吸収を促進し、二次的にリンの吸収も増加させる。
<小児>くる病・骨発育不全
<成人>骨軟化症
・リン酸カルシウムの沈着
・食欲不振・嘔吐・下痢・体重減少
成長停止・多飲多尿・脱水おこし、重症ではけいれんをおこし死亡する。
ビタミンE
(トコフェロール)
・体内で不飽和脂肪酸やビタミンA、カロチンなどの酸化を防ぐ。
・赤血球の溶血を防ぐ。
・老化防止
<未熟児>むくみ・脱毛・頭部脂漏など
<動物>
不妊症・流産・筋萎縮

溶血性貧血
なし
ビオチン
(ビタミンH)
動物の体内で腸内細菌によって合成される 脂漏性皮膚炎 なし
ビタミンK ・血液凝固に関係する
・人体内でも腸内細菌によって合成される。
・肝胆道疾患や腸疾患によって脂肪の吸収障害がおこると欠乏症が現れる。
出血傾向
新生児メレナ
特発性乳児ビタミンK欠乏性出血症(母乳栄養児に多かった。今は乳児検診時にK2シロップを飲ませているのであまりみられない)
溶血性貧血
<未熟児>核黄疸
パントテン酸
・ビタミンB複合体の1つ
・脂質代謝に必要
・炭水化物・たんぱく質の代謝に関与
ヒトの場合は欠乏症になるのはきわめてまれ。
ネズミ→白毛
ニワトリ→皮膚炎
なし
葉酸
(ビタミンM)
・ヒトのヘモグロビン形成に関与する
・腸内細菌によっても合成される。

*薬物のアミノプテリン・メトトレキセートは拮抗作用がある
口内炎・舌炎・下痢

大血球性貧血(赤血球の成熟障害・骨髄に巨血芽球の出現)
なし
参考文献

・系統看護学講座 別巻5     「食事療法」   医学書院
・系統看護学講座 専門基礎4  「栄養学」     医学書院